岐阜県下呂市における幼児の食塩摂取量別にみた食事内容の検討

  • 岡田 恵美子
    国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所国立健康・栄養研究所栄養疫学・食育研究部国民健康・栄養調査研究室
  • 瀧本 秀美
    国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所国立健康・栄養研究所栄養疫学・食育研究部国民健康・栄養調査研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Comparison of Dietary Content According to Salt Intake in Children
  • ギフケン ゲロシ ニ オケル ヨウジ ノ ショクエン セッシュリョウ ベツ ニ ミタ ショクジ ナイヨウ ノ ケントウ

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抄録

<p>【目的】岐阜県下呂市における幼児の食塩摂取状況の実態を把握し,食塩摂取量別にみた食事内容を比較検討することを目的とした。</p><p>【方法】2016年4月~2019年3月に,下呂市の3歳児健康診査を受診した3歳児535人および保育所・こども園に在園する5歳児657人を対象とした。尿検査および食事内容を含む生活アンケートを実施した。ウロペーパー栄研ソルトまたは尿中ナトリウム濃度からの換算式を用いて1日の食塩摂取量を推定した。食塩摂取量が日本人の食塩摂取基準(2020年版)の目標量の範囲内の者と95パーセンタイル値以上の者について,朝食と夕食の食事内容を分類し,比較検討を行った。</p><p>【結果】食塩摂取量の平均値は3歳児で 6.9 g,5歳児は 7.8 gであった。食塩摂取量が目標量の範囲内の者は,3歳児が82名(15.5%),5歳児で22名(3.4%)であった。3歳児と5歳児ともに朝食はほとんどがパン類とその他の和食に分類され,3歳児の95パーセンタイル値以上の者はその他の和食が23名(52.3%)であった。5歳児の95パーセンタイル値以上の者の夕食では,そば,うどん類,丼ものおよびカレーライス類が13名(32.5%)であった。</p><p>【結論】3歳児と5歳児ともに食塩摂取量が多かった。食塩摂取量が特に多い者では,朝食にその他の和食を摂取している割合が3歳児で52.3%,5歳児では62.5%を占めた。家庭ならびに地域全体における食生活の改善や支援を行うために,引き続き減塩推進活動に取り組む必要がある。</p>

収録刊行物

  • 栄養学雑誌

    栄養学雑誌 81 (4), 184-191, 2023-08-01

    特定非営利活動法人 日本栄養改善学会

参考文献 (11)*注記

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