中等症から重症の単発外傷性脳損傷の慢性期におけるタウイメージング

  • 植野 仙経
    京都大学大学院医学研究科 脳病態生理学講座(精神医学)

書誌事項

タイトル別名
  • Tau imaging in chronic stage of single moderate to severe traumatic brain injury

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説明

繰り返し頭部外傷を受傷したケースでは慢性期に慢性外傷性脳症がみられることがある。慢性外傷性脳症は,神経原線維変化などのタウの沈着を示す所見がみられることから,タウオパチーの一種として位置づけられる。中等症から重症の単発外傷性脳損傷においても,慢性期に慢性外傷性脳症様の精神・神経症状ならびに神経病理学的変化が生じることがある。中等症から重症の単発外傷性脳損傷の慢性期におけるタウイメージングでは一部のケースにおいて脳溝の深部に目立つトレーサーの局所的集積が認められる。外傷性脳損傷におけるタウ病理に関与する要因の1つとして神経炎症が指摘されている。タウイメージングにおける参照組織を選択するうえでは,小脳が慢性外傷性脳症においてタウが蓄積しうる領域であることを考慮する必要がある

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390579057079450752
  • DOI
    10.11249/jsbpjjpp.34.3_117
  • ISSN
    21866465
    21866619
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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