骨髄環境のイメージング

  • 田久保 圭誉
    国立国際医療研究センター研究所 生体恒常性プロジェクト

書誌事項

タイトル別名
  • Imaging techniques for the bone marrow environment
  • コツズイ カンキョウ ノ イメージング

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抄録

<p>哺乳類の造血幹・前駆細胞は,出生後は主に骨髄に局在し,骨髄内で隣接する微小環境(ニッチ)によって細胞動態やその後の運命が調節されながら一生涯にわたる血液細胞産生を行う。この生理的な造血プロセスや,造血関連の各種病態を解析・研究する上では,ニッチによる造血制御とその破綻を深く理解することが不可欠である。しかし,造血幹・前駆細胞の動態やニッチとの相互作用は動的かつ複雑であるため,骨髄内の各細胞やニッチ因子の空間配置に関して私たちが保有する情報はまだ十分とは言えない。本稿では骨髄細胞社会を時空間的に理解するために用いられてきた古典的手法から近年までの骨髄イメージング技術や有用な動物モデルを概説し,今後を展望する。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 64 (9), 861-868, 2023

    一般社団法人 日本血液学会

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