姫路城いぶし瓦の劣化評価(2);SEM-EDXによる表面炭素膜の膜厚測定
書誌事項
- タイトル別名
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- Evaluation of the Weathered Japanese Roof Tiles of Himeji Castle (2); Thickness Measurements of Surface Carbon Films Using SEM-EDX
説明
<p>「平成の大修理」が進む世界遺産姫路城において,約50年間で風化したいぶし瓦の劣化状態を炭素膜の膜厚と残存状況の観点から評価した.走査型電子顕微鏡観察(SEM: Scanning Electron Microscopy)とエネルギー分散型蛍光X線分光法(EDX: Energy Dispersive X-ray)で分析した結果,一部の瓦では部分的に炭素膜の剥離が観測されたものの,残存した炭素膜の膜厚は瓦表面と瓦裏面ともに2-3 μmであり,製造時の膜厚をほぼ保持していた.さらに,約90%の瓦には炭素膜が保持されていることを確認した.これにより,平成の大修理において再利用される多くの瓦は,炭素膜で被覆されたいぶし瓦として今後も機能するであろうことを明らかにした.</p>
収録刊行物
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- X線分析の進歩
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X線分析の進歩 45 (0), 173-180, 2014-03-31
公益社団法人 日本分析化学会 X線分析研究懇談会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390579222505740800
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- ISSN
- 27583651
- 09117806
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可