観光都市へのシェアサイクル導入が観光客の立ち寄り施設数と滞在時間に与える影響

書誌事項

タイトル別名
  • How does the bike-sharing system have an impact on the number of visiting sites by tourists and their duration of stay?
  • A case study in Kamakura City, Kanagawa Prefecture
  • 神奈川県鎌倉市を対象として

抄録

<p>本論文は観光都市へのシェアサイクル導入が観光客の回遊行動に与える影響を、立ち寄り施設数と滞在時間の観点から定量的に検証することを目的とする。交通手段選択確率、立ち寄り発生確率、立ち寄り施設選択確率からなる回遊観光モデルを構築し、複数の交通手段を使いうる観光客の回遊行動を記述し、鎌倉市を対象地としてマルコフ連鎖モンテカルロシミュレーションを行った。シミュレーションの結果、徒歩、シェアサイクル、公共交通機関を交通手段選択肢に持つ観光客は、シェアサイクルを交通手段選択肢に持たない観光客と同程度の滞在時間を維持しつつ、より多くの施設に立ち寄る傾向にあることが明らかとなった。更にシェアサイクルの導入が潜在的な観光資源の発掘に寄与することも示唆された。本論文はシェアサイクル導入を検討する観光都市が、導入の効果を検証する上で有用である。</p>

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 58 (2), 143-152, 2023-10-25

    公益社団法人 日本都市計画学会

参考文献 (3)*注記

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