木曽馬における初の<i>Halicephalobus gingivalis</I> 感染症例

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タイトル別名
  • First Case of <i>Halicephalobus gingivalis</i> Infection in a Kiso Horse

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抄録

<p>関東圏にて飼育されていた17歳齢,去勢雄の木曽馬が活力低下,食欲廃絶,及び四肢強直や眼球振盪などの神経症状を呈し,起立不能となって死亡した.剖検時,両側腎臓,及び胃小弯部に灰白色結節が認められた.病理組織学的に,脳,両側腎臓,及び胃において,多巣性かつ無秩序に分布した肉芽腫性炎が認められた.いずれの病変内においても,ラブディティス型の食道を有する幅約20μmの線虫が多数混在していた.線虫の形態学的特徴,及び抽出された28SリボソームRNA遺伝子のシーケンスの結果,線虫はHalicephalobus gingivalisと考えられた.これまでに日本在来馬における本症の発生報告は見当たらないため,日本在来馬の保護のため,より注視する必要がある.</p>

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