COVID-19感染自宅療養中に糖尿病性ケトアシドーシスをきたした1例

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  • A patient with diabetic ketoacidosis during recuperating at home after COVID-19 infection : a case report

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抄録

<p>【背景】新型コロナウイルス感染症 (以下, COVID-19) は, ワクチン接種により重症化が抑えられている。COVID-19に罹患した糖尿病の既往のある患者には注意が必要である。今回われわれは, COVID-19感染自宅療養中に独歩で当院を受診し, 重度diabetic ketoacidosis (以下, DKA) の診断に至った患者を経験した。【症例】既往に糖尿病がある20歳代の男性。入院9日前に発熱し, COVID-19感染と診断され自宅療養していたが, 入院前日より腹痛を自覚し独歩で受診した。来院時, 意識は清明。体温35.8℃。脈拍122/分・整。血圧148/102 mmHg。呼吸数26/分, SpO2 98% (room air) 。CTでは腹痛の原因を示唆する所見はなく, 静脈血ガス分析の結果からDKAと診断した。インスリン持続療法を実施したところ腹痛は速やかに消失した。第5病日にインスリン定期皮下注射に切り替え, 第12病日に独歩で退院した。【結語】DKAは糖尿病の既往のあるCOVID-19患者で発症する可能性がある。糖尿病があり腹痛の症状があるCOVID-19患者では血液ガス分析を実施すべきである。</p>

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