生命現象の理解と病態診断に貢献する超偏極MRI分子プローブ

DOI
  • 谷田部 浩行
    東京大学 大学院工学系研究科 化学生命工学専攻
  • 山東 信介
    東京大学 大学院工学系研究科 化学生命工学専攻/バイオエンジニアリング専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Hyperpolarized MRI molecular probes for investigation of biological phenomena and pathological diagnosis

抄録

超偏極技術は、核磁気共鳴イメージング(NMR/MRI)分子プローブの感度を劇的に向上させることで、従来のNMR/MRIでは一般的に困難な生体内検出を可能にする。超偏極技術の一つである動的核偏極法(DNP)は、高感度化した分子プローブの代謝解析を通じて、代謝反応のリアルタイム追跡や病態診断に応用されている。例えば、代表的なDNP-NMR分子プローブである[1-13C]ピルビン酸は、[1-13C]乳酸への代謝率を指標に、さまざまながんの病態診断に利用されている。しかし、実用的なDNP-NMR分子プローブは極めて少なく、その設計指針も確立されていない。筆者らは、緻密な分子設計によって、多数のDNP-NMR分子プローブを開発してきた。本稿では、緩和理論と分子認識機構の解析に基づき、長い超偏極寿命と速い酵素反応を実現したDNP-NMR分子プローブの例を紹介する。

収録刊行物

  • MEDCHEM NEWS

    MEDCHEM NEWS 34 (1), 25-29, 2024-02-01

    公益社団法人 日本薬学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390580472188583552
  • DOI
    10.14894/medchem.34.1_25
  • ISSN
    24328626
    24328618
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ