皮膚科心身医療に活かす自律訓練法

  • 山北 高志
    藤田医科大学医学部皮膚科学
  • 芦原 睦
    芦原内科心療内科 藤田医科大学医学部リウマチ・膠原病内科学

書誌事項

タイトル別名
  • Autogenic Training in Psychosomatic Dermatology Practice
  • ヒフカ シンシン イリョウ ニ イカス ジリツ クンレンホウ

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抄録

<p>自律訓練法(autogenic therapy:AT)は1932年ドイツの精神科医J. H. Shultzが催眠の研究に基づいて創案し,後にW. Lutheによって体系化された心理療法である.ATは交流分析および認知行動療法とともに心療内科における治療の三本柱の1つとして発展してきた.その特徴は自分で「公式」を繰り返すことで全身の緊張を解き,自分自身でリラックスした心身の状態を得て,健康の回復,維持,増進を目指すセルフコントロールを行うことである.元来,神経症や心身症の治療法として用いられてきたものであり,心療内科領域ではさまざまな疾患に用いられている.本法は体系化されている心身医学療法の1つであり,皮膚科医でも実践しやすいため,不安や緊張を伴う皮膚科心身症に対して選択肢として適している.本稿では実際の方法と皮膚科領域への適応と注意点,皮膚科心身症へ応用した症例を提示する.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 64 (2), 131-136, 2024

    一般社団法人 日本心身医学会

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