チタンならびにジルコニウムイオン曝露による細胞回復度の影響

DOI
  • 白井 翼
    Department of Biomaterials, School of Dentistry, Osaka Dental University, Osaka, Japan
  • 今井 弘一
    Department of Tissue Engineering, School of Dentistry, Osaka Dental University, Osaka, Japan
  • 中井 真理子
    Department of Forensic Dentistry, School of Dentistry, Osaka Dental University, Osaka, Japan
  • 松並 智子
    Graduate School of Health Sciences, Osaka Dental University, Osaka, Japan
  • 桝田 康宏
    Department of Biomaterials, School of Dentistry, Osaka Dental University, Osaka, Japan
  • 橋本 典也
    Department of Biomaterials, School of Dentistry, Osaka Dental University, Osaka, Japan

書誌事項

タイトル別名
  • Cell Recovery by Exposure to Titanium and Zirconium Ions

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説明

<p>チタンや酸化ジルコニウム(ジルコニア)は生物学的為害性が少なくインプラントや審美歯科領域で近年の歯科臨床に多用されている.生体内での様々な理由によってチタンやジルコニウム表面からイオン化して金属周囲の組織へ影響した場合の生物学的リスクについてもさらに検討する必要がある.そこで,化学物質を暴露した培養液を取り除いた後に新鮮培養液の環境に戻し,細胞の回復程度から化学物質の毒性レベルを判定する細胞回復度試験法を用いて調べた.両イオンともに正常な細胞回復を示した.ジルコニウムイオンはチタンイオンと比べてさらに大きな細胞回復度を示した.チタンならびにジルコニウムは良好な生物学的安全性が示されているが,体内では機械的な刺激などでイオン化した場合には,他の金属イオン同様に生物学的に必ずしも安心・安全な材料ではない可能性もあり,さらなる多面的な生物学的検討も必要であると考えられる.</p>

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