カンボジア東部における野菜遺伝資源探索,2022年

書誌事項

タイトル別名
  • Exploration and Collection of Vegetable Genetic Resources in Eastern Cambodia

抄録

カンボジアはウリ科作物やナス科作物などの野菜の多様性中心の一つで,同国における作物遺伝資源は育種計画において有益な遺伝資源として活用できる.そこで,カンボジア東部において遺伝資源探索を実施し,野生遺伝資源とともにそれら遺伝資源の栽培方法の情報や特性評価情報を収集した.収集した遺伝資源はセリ科,アブラナ科,ウリ科,マメ科,シソ科,ユリ科,アオイ科,イネ科およびナス科に属する33種からなる149点であり,首都のプノンペンと3つの州にまたがる42の新規地点において収集できた.これらの地点での農家からの聞き取りによると,海外からの改良品種や農薬が使われることがほとんどないことがわかった.バジルやオオバコエンドロといったハーブ類ならびマメやアマランサスといった野菜が料理に利用できるよう庭先で栽培されていた.農家の貯蔵庫ではトウモロコシやマメ類が脱粒しない状態で保存されていた.これらの状況は農家の家や庭において遺伝資源が多く収集できる可能性を示していた.

収録刊行物

  • 植物遺伝資源探索導入調査報告書

    植物遺伝資源探索導入調査報告書 39 144-172, 2024-03-31

    国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 基盤技術研究本部遺伝資源研究センター

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