Lynch症候群の人々が置かれている状況に対する認識に関する質的研究

DOI
  • 上田 真由美
    茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター
  • 青木 美紀子
    聖路加国際大学大学院看護学研究科 聖路加国際病院遺伝診療センター
  • 島袋 林秀
    聖路加国際大学大学院看護学研究科 聖路加国際病院遺伝診療センター 国立成育医療研究センター総合診療部総合診療科

書誌事項

タイトル別名
  • Qualitative study on perceptions of people with Lynch syndrome

抄録

<p> Lynch症候群(Lynch syndrome以下,LSとする)と診断されたがん発症者3名に対し,個々が置かれている状況に対する認識について探求し明らかにすることを目的に,オンラインによる半構成的面接法を用いたインタビューを実施した.分析の結果,1)生涯にわたりがんを発症する可能性への覚悟と不安,2)子どものリスク認知と自律適応に対する責任と擁護,3)他者への歩みよりと協働,4)LSとともに歩む自己の確立の4テーマと,対応する7カテゴリおよび20サブカテゴリが抽出された.LSの人々は自身の置かれている状況に対し,遺伝とがんの両方を背負い続けることの覚悟と折り合いという認識だけではなく,LSとともに歩む自分を肯定的に捉え,家族や仕事,趣味に価値や生きがいを見出し,自己確立していた.また,他者の理解と良好な関係性の構築がLSの健康管理への動機付けにつながり得ることが示唆された.</p>

収録刊行物

  • 遺伝性腫瘍

    遺伝性腫瘍 23 (4), 140-145, 2024-04-30

    一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390581456540165504
  • DOI
    10.18976/jsht.23.4_140
  • ISSN
    24356808
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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