外在化としての妖怪描画
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- 安川 愛理
- 特定非営利活動法人九州大学こころとそだちの相談室
書誌事項
- タイトル別名
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- Yokai drawing as externalization
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説明
本研究では,妖怪として外在化された自身のテーマとの付き合い方はその人の対人関係のあり方と関連があるのではないかとの考えから,エゴグラムを用いた意識的に認知されているパーソナリティとの比較から妖怪を描画することの意義について検討した。そこで,安川ら(2022)の妖怪をテーマとする描画について方法を修正し,妖怪画における描画過程・描画体験について質問紙調査とインタビューを用いながら事例的に検討を行った。その結果,身近にいるかもしれない妖怪という教示が想起するイメージとして,【自身の内面の特性】,【他者との関係】,【妖怪そのもののイメージ】があると考えられ,上手くいかないイメージを妖怪の文脈で外在化することができる可能性が示された。エゴグラムとの関連では,自我状態の構造やエネルギー量が描画表現やそのイメージ想起に関連している可能性を示唆した。また,その後の語りや振り返りの中で,自身の新しい面への気づき,変化のきっかけをつかむ体験があり,臨床的な応用へのつながりが考えられた。
収録刊行物
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- 九州大学総合臨床心理研究
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九州大学総合臨床心理研究 15 101-107, 2024-03-15
九州大学大学院人間環境学府附属総合臨床心理センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390581766248723712
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- NII書誌ID
- AA12461491
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- DOI
- 10.15017/7177918
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- HANDLE
- 2324/7177918
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- ISSN
- 21856974
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB