質量分析法で<i>Neisseria polysaccharea</i> を<i>Neisseria meningitidis </i> と誤同定し,臨床的対応に苦慮した1例:質量分析法による菌種同定のピットフォール

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タイトル別名
  • A case of misidentification of <i>Neisseria polysaccharea</i> as <i>Neisseria meningitidis </i>by matrix-assisted laser desorption/ionization time of flight mass spectrometry

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説明

<p>症例は1歳5か月男児で川崎病と診断され,入院日よりγグロブリン製剤投与を開始した。翌日に解熱し川崎病の症状は改善したが,入院時に実施した咽頭培養から,Neisseria meningitidis 分離が報告された。ご両親に無症状でもN. meningitidis は検出されることがあることを説明するも不安が強く,除菌のための抗菌薬治療を行い,咽頭培養再検査,セカンドオピニオンのための他医療機関への受診も行った。後日,N. meningitidis と報告された菌株について16S rRNAおよびrecA 遺伝子(recA protein)の塩基配列の相同性を検討した結果,N. polysaccharea と同定した。質量分析法を用いたことによるN. meningitidis の誤同定であった。</p>

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