カルボプラチン・パクリタキセル療法が著効した進行期脂腺癌の1例

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タイトル別名
  • Advanced sebaceous carcinoma responsive to combination chemotherapy using carboplatin and paclitaxel : A case report

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説明

<p>78歳,女性。2019年時より肛門近傍に結節を自覚,痔核と自己判断し放置した所,結節は徐々に増大し,2021年9月には両鼠経部に皮下結節が出現した。2021年11月,前医消化器内科を受診し,内視鏡下に肛門近傍の結節を生検,脂腺癌疑いとなり2021年12月当科紹介となった。初診時,肛門近傍に65×30 mmの皮膚びらんを伴う黄色調の腫瘤があり,触診上両側鼠経リンパ節が腫大していた。CTで両側鼠経・左外腸骨から傍大動脈領域まで複数のリンパ節が腫大していた。肛門近傍の腫瘤を再生検した所,異型核をもつ腫瘍細胞と泡沫状の澄明な細胞質を有する脂腺分化を伴った細胞が混在していたため,脂腺癌 T3N2M1 Stage IVBと診断した。根治切除不能,進行期脂腺癌としてカルボプラチン,パクリタキセル(CP)療法を開始し,原発・リンパ節転移とも縮小し,15クール投与時点でPRを得たが,薬剤性眼障害のため投与は中止した。根治切除不能な進行期脂腺癌に対してCP療法が有効な可能性がある。</p>

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