天然色素 藍藻スピルリナ色素

  • 今井 康行
    DIC㈱R&D統括本部バイオマテリアル開発センターレッドバイオ開発グループ DIC㈱カラーマテリアル製品本部ヘルスケア技術グループ
  • 鈴木 正久
    DIC㈱カラーマテリアル製品本部ヘルスケア技術グループ

書誌事項

タイトル別名
  • Natural Colourant:Spirulina

説明

<p>当社DIC㈱の天然色素事業は,食用藍藻であるスピルリナ末とスピルリナから抽出したスピルリナ青色素の食品色素を中心に製造販売を展開している。当社は,1977年に世界で初めてスピルリナの工業的規模での生産を開始。スピルリナ末は濃い緑色であり,古くからお茶の着色に利用され,耐熱性は比較的高く,近年,ほかの食品への広がりを見せている。スピルリナ青色素は天然由来では貴重な青色素であり,着色用の食品添加物として日本では古くから利用されているが,近年,EU・米国などの海外でも急拡大している。青色はフィコシアニンと呼ばれるタンパク質色素のため,熱,光,アルコール,低pHに弱い。しかしながら,高濃度の糖溶液により熱安定性向上,抗酸化剤併用で光安定性向上,他タンパク質との共用でpH安定性向上が確認できている。天然色素は食品において市場が増大しているが,食品以外への利用拡大については安定性とコストが重要な課題となっている。</p>

収録刊行物

  • 色材協会誌

    色材協会誌 97 (9), 276-280, 2024-09-20

    一般社団法人 色材協会

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