小児アレルギー疾患における多項目アレルギー検査ドロップスクリーンの活用に関する検討

  • 伊藤 嘉浩
    国立研究開発法人理化学研究所創発物性科学研究センター創発生体工学材料研究チーム 国立研究開発法人理化学研究所開拓研究本部伊藤ナノ医工学研究室
  • 秋元 淳
    国立研究開発法人理化学研究所創発物性科学研究センター創発生体工学材料研究チーム
  • 大竹 直人
    国立病院機構相模原病院臨床研究センターアレルギー性疾患研究部
  • 小布施 聖
    国立研究開発法人理化学研究所創発物性科学研究センター創発生体工学材料研究チーム
  • 小川 佑人
    株式会社ダイナコム
  • 三浦 順一郎
    株式会社ダイナコム
  • 藤宮 仁
    株式会社ダイナコム
  • 佐藤 さくら
    国立病院機構相模原病院臨床研究センターアレルギー性疾患研究部
  • 海老澤 元宏
    国立病院機構相模原病院臨床研究センターアレルギー性疾患研究部

書誌事項

タイトル別名
  • STUDY ON THE USE OF MULTI-ITEM ALLERGY TEST "DROP SCREEN" FOR PEDIATRIC ALLERGIC DISEASES

この論文をさがす

説明

<p>【背景】ドロップスクリーンST-1は2020年に実用化された微量の検体で特異的IgE抗体の多項目(抗原)同時測定をベッドサイドで行える検査法である.本研究ではドロップスクリーンST-1と従来法であるイムノキャップの相関性を評価し,小児アレルギー診療における有用性を探索する.</p><p>【方法】アレルギー外来を受診した3歳未満の児(244名)の血清を用い,ドロップスクリーンST-1による特異的IgE抗体を測定し,イムノキャップとの一致率の評価,及びCo-Clustering法による感作プロファイルのクラスター分析を行った.</p><p>【結果】ドロップスクリーンST-1とイムノキャップとの陽性一致率,陰性一致率,判定一致率は,93.5%,93.0%,89.3%であった.クラスター分析では,Co-Clustering法を用い,情報量基準の一種であるICL値で最適な分割数を求めた.アレルゲン軸では,9つのクラスターに,患者軸では,5つのクラスターに分類することができた.ここで得られた分割表でFisher正確確率を適用したところ,患者とアレルゲンには有意な関係が存在することが示された.アレルゲンとして,卵白,オボムコイド,ミルクなどと,ダニ類は,特徴的なクラスターを形成することがわかった.患者軸では,様々なアレルゲンに高感作されるクラスターから,特定のアレルゲンに高感作されるクラスターまで分類された.</p><p>【結語】ドロップスクリーンST-1とイムノキャップとは高い相関性を示した.多項目同時測定の特異的IgE検査により感作パターンのクラスター分析が可能になった.</p>

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 74 (2), 63-72, 2025-04-10

    一般社団法人 日本アレルギー学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390585407758320128
  • DOI
    10.15036/arerugi.74.63
  • ISSN
    13477935
    00214884
  • PubMed
    40204482
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • JaLC
    • PubMed
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ