重度要介護高齢者における大腸刺激性下剤による排便状態と腸内容物の貯留状態および大腸蠕動運動の検討:前向きケースシリーズ研究

書誌事項

タイトル別名
  • Defecation status and colonic peristalsis with colon-stimulating laxatives in older adult residents requiring severe nursing care: A prospective case series
公開日
2025
DOI
  • 10.32201/jpnwocm.29.1_49
公開者
一般社団法人 日本創傷・オストミー・失禁管理学会

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説明

【目的】大腸刺激性下剤を服用している高齢者施設入所中の要介護度4以上の対象者における排便状態と腸内容物の貯留状態および大腸蠕動運動について検討する。<br> 【方法】このケースシリーズ研究は、排便状態として90日間の排便日数と量や性状を観察し、大腸刺激性下剤服用後翌日に排便があった割合を排便効果とした。腸内容物の貯留状態として大腸刺激性下剤服用前後の腹部単純エックス線写真と超音波画像を撮影し、大腸蠕動運動として大腸刺激性下剤服用前後の腸電計による大腸平滑筋の収縮を観察した。<br> 【結果】平均年齢85.4歳の対象者11名のうち、7名が大腸刺激性下剤を20ヵ月以上毎日服用し、11名中10名が頓用内服していた。90日間の排便日数は平均40.1日で、排便効果は大腸刺激性下剤毎日服用では43.0%、頓用内服では55.2%であった。大腸刺激性下剤服用前後と排便の有無にかかわらず、大腸内にガスと便が貯留していた。大腸平滑筋収縮回数は5分間あたり0~ 3.3回、電位差は0.064~0.192mVで、大腸刺激性下剤服用前後で有意な差は認めなかった。<br> 【考察】腸管壁内の神経ネットワークと大腸平滑筋の連動は機能しているものの、加齢による腸管壁内神経叢の神経細胞の減少と、腸管内にガスや便が常時貯留していることにより腸管壁内神経叢の活性化が小さいと考えられた。

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