ヘンリー・ソローにおける天地の音楽

書誌事項

タイトル別名
  • Music of Heaven and Earth in the Writings of Henry Thoreau : Sphere and Celestial
  • ヘンリー・ソローにおける天地の音楽 : スフィアとセレスティアルの観念をめぐって
  • ヘンリー ・ ソロー ニ オケル テンチ ノ オンガク : スフィア ト セレスティアル ノ カンネン オ メグッテ
  • スフィアとセレスティアルの観念をめぐって

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説明

アメリカ超越主義思想家の一人ヘンリー・ソローは,自然において生じる,音を含む多様な事実を緻密に観察し,そのものの有り様を記述した。他方で彼は,天にまつわる観念的な言葉でそれらを捉えることもあった。彼は地上で生み出される豊かな環境音を「スフィア音楽」と呼び,活動後期にはそれを,生の創造を想起させる天上からの神聖な音と感じて「セ レスティアル音楽」と呼んだ。しかし彼の観念的表現は,固定的表象として演繹的に生み出されたものではなく,事象を動的なものとして把捉する精密な観察に基づいて生まれたことに特色があり,とりわけ後期にその精緻さを増した。またこうした観念は,彼自身の個としての生き方や,宇宙における位置づけに関する思索にも結びついた。

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