精度の高い末梢血幹細胞採取用収量予測計算式の構築

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タイトル別名
  • CONSTRUCTION OF A HIGHLY ACCURATE PREDICTION FORMULA FOR CD34<sup>+</sup> CELL YIELD IN PERIPHERAL BLOOD HEMATOPOIETIC STEM CELL HARVEST

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説明

<p>これまで末梢血幹細胞採取において,末梢血CD34細胞数と血液処理量,体重を用いた収量予測計算式が用いられてきた.今回我々は,これに採取率を組込んだ新たな予測式を考案した.採取率(%)は,採取細胞数 / 処理血液に含まれるCD34細胞数という式で表される.白血球数(WBC),ヘマトクリット(Hct),リンパ球数,単球数など,採取率への影響が予想される因子と,上記の式で実測した採取率の相関を検討したところ,WBC/Hctの累乗近似式「32.5×(WBC/Hct)-0.364」が最も高い相関を示したため,これを採取率とした.このことは白血球数が高値になると採取率が低くなることを示している.これは遠心チャンバー内に流入した白血球は遠心力により沈降しbuffy coatを形成するが,白血球数が多いほど沈降速度は低下するためと推測された.成人症例23例,48回のPBSCHを検討したところ,従来の予測式と比較して,採取率を組込んだ予測式の方が高い予測精度を示した.本予測式により,事前に採取可能なCD34細胞数の把握が出来,計画的な末梢血幹細胞採取の実施が可能となることが期待される.</p>

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