溶解するCaCO<sub>3</sub>表面近傍におけるpH/Ca濃度変化の2次元可視化

書誌事項

タイトル別名
  • Visualization of pH/Ca ion concentration distribution around dissolving CaCO<sub>3</sub> in aqueous solution

説明

水溶液中における鉱物の溶解メカニズムを理解することは、鉱物風化プロセスを明らかにするために重要である。私たちは、炭酸塩鉱物の無機的な溶解プロセスに伴う局所的なpH変化の様子を初めて可視化することに成功したが、そこで見られるpH変化はさまざまな反応や拡散の影響を受けるため、詳細なメカニズムの検討を行うには、pHに加えてより多くのイオンの振る舞いを明らかにする必要がある。本研究において、炭酸カルシウムの溶解におけるCa2+濃度変化の2次元可視化を行った結果、結晶表面直上のCa2+濃度はいったん急激に上昇し、その後下がることが明らかになった。表面直上のpHが溶解時に急速に上昇したのち、そのまま平衡に達することと考え合わせると、方解石の溶解過程においては、溶出した炭酸イオンがプロトンと結合して重炭酸イオンとなる反応が、重要な役割を果たしていることが示唆される。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390846609793430272
  • NII論文ID
    130007786161
  • DOI
    10.14824/jakoka.2018.0_98
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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