国語科において《類似》を意識させることの意義

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タイトル別名
  • Significance to Develop Students Thinking Ability by Connecting Things which are Similar
  • コクゴカ ニ オイテ 《 ルイジ 》 オ イシキ サセル コト ノ イギ

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抄録

国語科において《類似》でつなぐことは修辞の一事項の「比喩」として多くは扱われる。しかし,《類似》でつなぐことは,修辞上の「言葉のあや」に収まらない。修辞と思考の関係について,波多野完治ら,多くの研究者が論じている。近代科学を支えてきた「客観的な正しさ」を積み重ねる思考は「同一」か「差異」かを問うことで成立する。そのような近代科学的思想のもとで,《類似》はあいまいさの源であった。しかし,アリストテレスらは《類似》のもつ可能性を高く評価し,今日また,《類似》の再評価が認知科学,哲学といった分野でなされている。本稿では,《類似》でつなぐ力を考察し,現前の「定型的には解けない問題」を解く重要な力と捉え,国語科における育成の意義と方法を考察する。

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