市街地周辺部での買い物困難者の実態とネットショッピングの可能性

書誌事項

タイトル別名
  • Current conditions of people with limited access to shopping facilities in declining suburbs and new prospects for poor shopping environments by online shopping:
  • 市街地周辺部での買い物困難者の実態とネットショッピングの可能性 : 浜松市南区住民を事例に
  • シガイチ シュウヘンブ デ ノ カイモノ コンナンシャ ノ ジッタイ ト ネットショッピング ノ カノウセイ : ハママツシ ミナミク ジュウミン オ ジレイ ニ
  • A case of Minami ward, Hamamatsu city
  • -浜松市南区住民を事例に-

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抄録

<p>日本は人口の高齢化と減少という重大な問題を抱え,高齢者の生活の質の低下が指摘されている.これまで生活の利便性の悪化や買い物困難地区の出現は中山間地域,農村地域での問題とされてきたが,近年では都市の既成市街地でのフードデザート現象に加え,周辺部でも急速に都市の縮退が進行して,生活関連施設の閉鎖が進み生活の利便性が低下している.一方,急速に発展しているネットショッピングは,商業の形さえ変えようとする勢いである.</p><p>本研究では,浜松市南区と遠州浜地区を事例として,市街地周辺部における買い物環境・生活環境をできるだけリアルタイムに近い状態で把握する方法を採用し,それに実際の買い物行動・その困難さ・買い物支援サービス利用の実態を重合させる形での分析を行った.さらにネットショッピング利用の実態を把握し,買い物支援サービスとしての利用拡大の課題と可能性について検討した.その結果,市街地周辺部には,近年,買い物環境・生活利便性の悪化した地区が存在し,多くの高齢者は買い物に困難を感じていることが判明した.高齢者を中心にネットショッピングには抵抗感をもつ住民が多いが,インターネットの安全性への懸念の解消,ネットショッピングの使い方などを援助すれば,有効な支援策の一つとなりうることが明らかとなった.</p>

収録刊行物

  • 都市地理学

    都市地理学 13 (0), 92-103, 2018

    日本都市地理学会

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