近年の小児虐待の実態と当院におけるCAP委員会の取り組み

DOI
  • 出口 善純
    東京女子医科大学東医療センター 救命救急センター
  • 赤星 昴己
    東京女子医科大学東医療センター 救命救急センター
  • 安達 朋宏
    東京女子医科大学東医療センター 救命救急センター
  • 庄古 知久
    東京女子医科大学東医療センター 救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • The realities of child abuse in recent years and the efforts of the Child Abuse Prevention (CAP) committee at our hospital

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抄録

<p>【はじめに】当院では2008年にChild Abuse Prevention (以下CAP) 委員会を発足させた。今回は当院各科受診した15歳以下のDV疑い症例475例を検討し, さらに児童相談所介入が必要だった11例に対し文献的考察を加え報告する。【方法】月に1回CAP委員会を開催し, 当院における対策ならびに児童相談所や警察通報等, 報告に挙がった症例の方針決定を行う。【結果】対象症例の大多数は小児科患者で, 家庭環境, 経済状態などに問題を抱えるケースが多かった。当科では心肺停止例で死因とDVの関与が否定できず検視となるケースがほとんどであった。そのなかには兄弟が不審死しており, すでに児童相談所が介入しているケースもあった。【結語】この地域ではCAP委員会を有する病院施設は少なく情報共有は困難だったが, 様々な被虐待児の死亡という最悪の結果を回避するために各関係機関と協力し一層努力をしていきたい。</p>

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