超音波触媒活性を用いた感染防止システムにおける活性酸素種生成の最適化に関する検討

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Optimization of reactive oxygen species production in anti-infection system utilizing sonocatalysis

抄録

<p>カテーテル出口部の感染問題を解決するため、皮膚に貼り付け可能な平面超音波振動子を用いて体内に留置されたカフ表面の酸化チタン粒子に超音波を照射し、活性酸素種(ROS)の生成が促進される効果を利用した感染防止システムの研究が行われている(冨永ら:第58回日本生体医工学会大会(2019))。これまで、ROS生成の可能性は示されたが、経皮的な超音波照射を行う際の安全性を確保しつつ、ROS生成を最大化するための条件の探索は行われてこなかった。そこで本研究では、この条件の探索を行った。試作した平面超音波振動子は、中心周波数500 kHz、直径45 mmの円形であり、PZT両面には電極とリード線が取り付けられ、放射面は厚さ0.1 mmのシリコンシートで被覆されたものである。ROS生成の評価として、希釈メチレンブルー(MB)溶液15 mlと粒径250 nmの酸化チタン粒子(5 ~ 30 mg)の懸濁液をポリスチレンカップに入れ、その底面から1 ~ 3 Wの強度の連続波超音波を5 ~ 15分間照射した。照射後の懸濁液から、遠心分離により粒子のみを除去し、分光光度計を用いてMB溶液の吸光度を測定した。また安全性の評価として、IEC60601-2-37準拠の温度評価ファントムを用いて放射面の温度上昇を測定した。その結果、今回探索した条件の範囲では、放射面の温度上昇を抑制しつつROS生成を最大化する条件として、1Wの超音波強度、10 mgの酸化チタン粒子量、15分間の超音波照射時間が抽出された。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual58 (Abstract), 254-254, 2020

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390848250134306048
  • NII論文ID
    130007884910
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual58.254
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ