骨髄異形成症候群・発作性夜間血色素尿症合併胃癌に対する腹腔鏡手術の1例

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  • A Case of Gastric Cancer with Myelodysplastic Syndrome and Paroxysmal Nocturnal Hemoglobinuria

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抄録

<p>60代女性.前医にて骨髄異形成症候群,夜間発作性血色素尿症の加療中,貧血の精査で胃癌を指摘され当科紹介となった.術前診断はT3N0M0 Stage ⅡAであり,既知の血液疾患に加えPS4でステロイド内服中でありNational Clinical DatabasのRisk calculatorで手術関連死亡予測32%とハイリスクだった.汎血球減少に計画的赤血球,血小板輸血を術4日前から2日毎に行い,溶血発作予防にエクリズマブを術前日,溶血時の腎障害対策としてハプトグロビンを術直前投与した.綿密な術前準備のもと腹腔鏡下幽門側胃切除術を施行し術後は連日血栓予防のヘパリン投与,緩徐な食上げ,感染対策など慎重に管理を行った.術後21日目に合併症なく転院し術後7カ月現在無再発生存中である.発作性夜間血色素尿症,骨髄異形成症候群を合併する胃癌患者は稀で周術期管理では特に注意を要するため文献的考察を加え報告する.</p>

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参考文献 (1)*注記

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