ジノテフランの飲水投与による発達免疫毒性試験
書誌事項
- タイトル別名
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- Developmental immunotoxicity test of dinotefuran administered to mice in drinking water
抄録
<p>【背景・目的】浸透性農薬のネオニコチノイドは胎盤からの胎児への移行や乳汁移行が確認され、次世代への影響が懸念されているが、その免疫学的な影響についてはほとんど報告されていない。本研究では、マウスに妊娠期、授乳期及び免疫系の器官が成熟する時期までジノテフランを投与し、母マウス及び仔マウスの免疫系への影響を評価した。</p><p>【方法】9週齢のICRマウスを各群10匹ずつ、3群に分け、雌雄を1匹ずつ同居交配させた。5日後に雌雄を分離し、妊娠期から授乳期にかけて、0(対照群)、0.02及び0.2%のジノテフラン水溶液を飲水投与した。仔マウスの数は生後4日目に一腹につき8匹にそろえ、授乳期、離乳期から免疫系器官が成熟する8週齢まで飲水投与し、投与期間終了後に剖検した。全自動血球計数装置を用いて血液中の血球数の測定を行い、塗抹標本の観察及びフローサイトメトリーにより白血球を解析した。胸腺、脾臓、肝臓、腎臓、副腎の重量測定を行い、パイエル板、腸間膜リンパ、胸腺、骨髄及び脾臓などの免疫系の臓器を中心に主要臓器を病理組織学的に検索した。</p><p>【結果・考察】出生時の産仔数、一腹仔の重さ及び性比は投与による影響は見られなかった。母マウスの血液において、ジノテフラン投与群でわずかに白血球数が減少し、特に好中球の減少がみられた。骨髄の解析では、母マウス及び仔マウスの雌雄でジノテフラン群にGr-1陽性細胞の増加傾向がみられた。しかし、これらに統計学的に有意な差異はなかった。以上により、ジノテフランの母子への継続的な投与により、血液の白血球数の減少と共に補償的に骨髄の好中球数が増加することが考えられたが、実施した検討項目において、ジノテフランの妊娠期、授乳期及び成長期投与による次世代マウスの免疫系への影響は確認されなかった。</p>
収録刊行物
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- 日本毒性学会学術年会
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日本毒性学会学術年会 47.1 (0), P-106-, 2020
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390848647544885760
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- NII論文ID
- 130007898228
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可