深部小腸に限局した小腸原発濾胞性リンパ腫の臨床病理学的検討
説明
<p> 小腸原発の濾胞性リンパ腫(FL)は十二指腸下行部の白色顆粒状隆起として診断されることが多く、病変が十二指腸に存在せずに深部小腸に限局したFLは比較的まれである。今回、我々は2015年1月から2019年12月までに当科で経験した深部小腸に限局したFL9例の臨床病理学的特徴について検討した。平均年齢65歳、男性6例(67%)であった。診断契機は、腹痛4例(44%)、貧血3例(33%)、リンパ節腫脹2例(22%)であった。内視鏡所見は、白色顆粒状隆起6例(67%)、潰瘍3例(33%)であった。病理組織学的所見は、WHO分類grade1 5例(56%)、grade2 4例(44%)であった。PET-CTでは小腸病変に一致した異常集積を5例(56%)、骨髄浸潤を1例に認めた。臨床病期はLugano国際会議分類StageⅠ5例(56%)、StageⅣ4例(44%)であった。治療はwatch and wait 6例(67%)、手術及び術後化学療法2例(22%)、化学療法1例(11%)であった。watch and wait例はNC 5例(56%)、PD 1例(11%)であった(PD例では化学療法後CR)。治療施行例は全てCRで、現在のところ再発を認めていない。観察期間中央値は560日(476-1736日)で、観察期間中に原病死例は認めていない。発表では文献的考察も加えて報告する。</p>
収録刊行物
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- 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集
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日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 4 (0), 40-40, 2020
日本小腸学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390849376476247808
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- NII論文ID
- 130007941235
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- ISSN
- 24347019
- 24342912
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可