高齢者の術後せん妄に対するせん妄評価尺度に関する文献検討

  • 菅野 眞綾
    横浜市立大学附属市民総合医療センター 横浜市立大学医学研究科看護学専攻
  • 土肥 眞奈
    横浜市立大学医学部看護学科
  • 叶谷 由佳
    横浜市立大学医学部看護学科

書誌事項

タイトル別名
  • Scales for Postoperative Delirium in the Elderly : A Literature Review

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説明

<p>高齢者の術後せん妄に対するせん妄評価尺度に関する近年の動向と課題を明らかにするために,Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Editionが改訂された2013年以降の高齢者の術後せん妄における評価尺度に関する文献を検討した。医学中央雑誌web版とPubMedを用い,検索語は「postoperative(術後期)」AND「delirium(せん妄)」AND「scale(スケール)」OR「measurement(尺度)」とし,「65歳以上」のフィルターを適用した。検索の結果,136文献が検出され,設定した基準に基づき,31文献(9和文献,22英文献)が対象となった。12種類のせん妄評価尺度,11種類のせん妄を予測するための他の評価尺度が用いられていた。Confusion Assessment Methodが11件,Confusion Assessment Method for the Intensive Care Unit, ニーチャム混乱・錯乱状態スケール が5件,他9種類のせん妄評価尺度が用いられていた。一方,せん妄を予測するための他の評価尺度では,Comprehensive Geriatric AssessmentとMini-Mental State Examinationが2件,他9種類の尺度が用いられていた。研究デザインは,コホート研究が最も多く24件の研究で用いられた。対象者数は平均134.2人で,整形外科患者が15件の研究で最も多い対象であった。対象者は概ね1日に1~3回評価されていた。看護師は18の研究で最も多い評価者であった。評価方法は,観察が最も多く,19の研究で用いられていた。</p>

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