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- 佐々木 昇一
- 神戸大学大学院経済学研究科
書誌事項
- タイトル別名
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- How do work-life balance programs affect promotion in Japan?
- ワーク ・ ライフ ・ バランス セイド ノ リヨウ ワ ショウシン ニ ドノ ヨウ ナ エイキョウ オ アタエル ノ カ
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抄録
本論文は、日本においてどのようなワーク・ライフ・バランス(WLB)制度を持つ企業においてそれらの制度を社員が使用した場合に昇進を遅らせる期間にどのような影響を与えるのか、また、どのようなWLB制度を利用した社員の昇進の程度にどのような影響を与えるのか、という2つのリサーチ・クエスチョンを設定し実証的に検証した。 その結果、職場(上司や同僚)の協力確保、男性の育児休業取得促進を行っている企業は、育児休業取得に伴う昇進の遅れ期間が長引かせないという結果を得た。WLB制度の利用と昇進程度との関係では、男性において6カ月から1年以内の育児休業取得が昇進程度を有意に高める効果があり、反対に女性の場合は、その期間の育児休業取得が昇進程度を有意に低下させる効果があることが分かった。また、くるみんマークの認定は昇進の遅れを長引かせない効果を持ち、効果的に機能している。 これらのことから、政策的には、男性の育児休業を普及させるには、比較的短期間の育児休業を普及促進することが有効であり、女性の場合には、女性の役職登用も並行して推進する必要があることが言える。
収録刊行物
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- 生活経済学研究
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生活経済学研究 52 (0), 63-78, 2020
生活経済学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390850490580175104
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- NII論文ID
- 130008012465
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- NII書誌ID
- AN10495701
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- ISSN
- 24241288
- 13417347
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- NDL書誌ID
- 030688006
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可