非音響性アブミ骨筋反射検査により診断したアブミ骨筋性耳鳴症例の検討

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  • Three cases of stapedial tinnitus diagnosed by the non-acoustic stapedial reflex test

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抄録

<p>要旨: アブミ骨筋性耳鳴とは, 顔面神経麻痺の後遺症の一つで, 神経再生時に表情筋支配の運動線維とアブミ骨筋神経線維が過誤支配を起こすことにより生じる。表情筋を動かすとアブミ骨筋が収縮し, 耳鳴として自覚する。非音響性アブミ骨筋反射検査とは, アブミ骨筋反射検査をマニュアルモードとし, 音刺激を使わずに (非音響性) 顔面表情筋運動をした時の外耳道内の等価容積の変化を測定する検査法である。簡便で再現性もあり, 優れた他覚的検査法と言える。アブミ骨筋性耳鳴は食事や会話といった日常生活における当たり前の楽しみが苦痛となっている。患者は重症顔面神経麻痺後であることが多く, 麻痺の残存, 病的共同運動, 耳鳴と日常生活を送るうえで3つの苦痛を有していることが多い。アブミ骨筋腱切断術により1つでも苦痛が無くなれば患者の生活の質は向上するため, 治療の選択肢として常に提示する必要がある。</p>

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参考文献 (11)*注記

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