外国人による日本食認識に関する試行

書誌事項

タイトル別名
  • Trial on Japanese food recognition by foreigners

説明

<p>【目的】外国人の、日本食に対するイメージについて明らかにすることを目的とし、イタリア在住の外国人と日本人に対する日本食に関するアンケートを行うことにより比較検討した。</p><p>【方法】アンケートは、Googleフォームを用い、日本人14名(22歳〜62歳),外国人12名(23歳〜45歳)を対象に行った。回答者の自由なイメージを反映するためインタビューのように自由記述の設問を多くした.日本食について持つイメージ、食べる頻度・場所など6項目を質問した。解析は統計データ処理ソフトSPSS Statistics 24.0によるクロス集計、SPSS Text Analytics for Surveys 4によるテキストマイニング、JUSE-statworksによる主成分分析、相関分析を行った。さらに背景を探る手段として文献調査を行い、社会学・国民食の概念に関する先行研究,日本食に関する書籍・論文,webサイトを参考とした。</p><p>【結果・考察】日本食と聞いて思い浮かぶ料理、好きな料理を聞くと、日本人、外国人とも、寿司を挙げた人は多かった。加えて、日本人は、伝統的な和食である味噌汁・蕎麦・肉じゃが・焼き魚などを挙げた。一方で、外国人は、1位はラーメンであり、お好み焼きなど比較的新しく味の濃い料理を挙げた。日本人は日本食を家で食べることが多くたくさんの献立を想像するが、外国人は外食が多く、インパクトのある味で単品で食べやすいものに慣れ親しんでいると考えられた。ここから、外食と内食に見られる、食卓の考え方の違いが考えられた。また、歴史的な文脈の理解の違いとして、日本人は伝統的な和食に対する誇りが強いが、外国人はクールジャパンによって輸出された最近の文化を多く享受しており,そこに認識の差が生まれると推測された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390852252714493184
  • NII論文ID
    130008085531
  • DOI
    10.11402/ajscs.32.0_118
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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