間隔伸張法に基づく記憶トレーニングのためのアプリケーション開発

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タイトル別名
  • Development of a mobile application for spaced retrieval-based memory training

抄録

<p>間隔伸張法 (Spaced Retrieval; 以下SR)は,記憶したい情報について保持時間間隔を徐々に延長しながら繰り返し想起することで,記憶能力の改善を図るトレーニング法である.脳損傷や認知症等への認知リハビリテーションの現場では,SR実施の際に療法士による個別対応が必要であるが,膨大な時間や労力がかかるため,療法士に頼らずに対象者が個人で行えるSRの実施方法が望まれている.そこで本研究は,記憶課題と他の認知課題とを並行して提供し,一人でSRに取り組むことができるアプリケーション(以下アプリ)を開発した.本アプリにおいては,記憶課題では対象者に記憶させたい事柄を画像と文字を用いて出題・解説し,各記憶課題の間にその他の認知課題を提示することで,療法士による個別指導が無くても,自主的にSRによるトレーニングを実施できる.タブレット型端末を用いて地域在住健常高齢者を対象に予備調査を行った結果,参加者は計算やパズルに15分程度集中して取り組むことが可能であった.一方,随時提示される想起テストには即座に正しく対応できないことや,出題のポップアップとタイミングを不快に感じるというフィードバックがあった.これらの結果から,本アプリは高齢者が直感的に使用できるインタフェースではあるが,課題を切り替える際の質問表示において改良を要することがわかった.今後,ユーザビリティ評価を進める予定である.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual59 (Abstract), 539-539, 2021

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390852714994613888
  • NII論文ID
    130008105502
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual59.539
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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