明らかになり始めた生理活性脂質<i>N</i>-アシルエタノールアミンの生合成機構

  • 宇山 徹
    香川大学医学部生体分子医学講座生化学
  • 上田 夏生
    香川大学医学部生体分子医学講座生化学

書誌事項

タイトル別名
  • Recent Progress in the Research of <i>N</i>-Acylethanolamine Biosynthesis: Structures and Functions of <i>N</i>-Acyltransferases
  • 明らかになり始めた生理活性脂質N-アシルエタノールアミンの生合成機構 : N-アシル転移酵素の構造と機能
  • アキラカ ニ ナリ ハジメタ セイリ カッセイ シシツ N-アシルエタノールアミン ノ セイゴウセイ キコウ : N-アシル テンイ コウソ ノ コウゾウ ト キノウ
  • <i>N</i>-アシル転移酵素の構造と機能

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抄録

<p>N-アシルエタノールアミンは長鎖脂肪酸がエタノールアミンに結合した一群の脂質分子で,動植物組織で生理活性物質として機能する(1)(図1).結合している脂肪酸種の種類によって異なる受容体に作用し,抗炎症・食欲抑制・神経保護等の幅広い生物活性を発揮する.N-アシルエタノールアミンは必要に応じて局所的に合成され,生理機能を示した後は速やかに分解される.このように,N-アシルエタノールアミンは生理機能を保有するのに加えて,その生体内含量がダイナミックに増減することから,生合成や分解にかかわる酵素が注目されている(2).本稿では,全貌が明らかになりつつあるN-アシルエタノールアミンの生合成機構,特にN-アシル転移酵素に焦点を当て,われわれの知見を中心に概説したい.</p>

収録刊行物

  • 化学と生物

    化学と生物 58 (11), 599-605, 2020-11-01

    公益社団法人 日本農芸化学会

参考文献 (39)*注記

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