小児急性鼻副鼻腔炎における薬剤耐性肺炎球菌の検出頻度と集団保育, 年齢層との関係

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タイトル別名
  • Relationship between the Frequency of Detection of Drug-Resistant <i>Streptococcus pneumoniae</i> and Factors Related to Group Child Care and Age Range in Pediatric Patients with Acute Rhinosinusitis
  • 小児急性鼻副鼻腔炎における薬剤耐性肺炎球菌の検出頻度と集団保育,年齢層との関係 : 肺炎球菌結合型ワクチン導入前後の比較
  • ショウニ キュウセイ ビ フクビクウエン ニ オケル ヤクザイ タイセイ ハイエン キュウキン ノ ケンシュツ ヒンド ト シュウダン ホイク,ネンレイソウ ト ノ カンケイ : ハイエン キュウキン ケツゴウガタ ワクチン ドウニュウ ゼンゴ ノ ヒカク
  • ―Comparison between before and after Introduction of the Pneumococcal Conjugate Vaccine-
  • ―肺炎球菌結合型ワクチン導入前後の比較―

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抄録

<p> 小児上気道, 下気道感染症において集団保育を受けている, かつ/または, 同一の家屋に居住していて集団保育を受けている兄弟姉妹がいること (集団保育児因子), 2歳未満であること (年齢因子) は, 薬剤耐性肺炎球菌 (drug-resistant Streptococcus pneumoniae: DRSP) 検出の背景因子とされている. この背景因子に関して, 肺炎球菌結合型ワクチン (pneumococcal conjugate vaccine: PCV) 導入後に変化が見られる. すなわち小児科領域において, DRSP 検出頻度が減少し, 集団保育児因子と年齢因子が DRSP 検出の背景因子ではなくなったことが報告されている. しかし耳鼻咽喉科領域における検討は少なく, 今回 PCV 導入前後の DRSP 検出頻度, 背景因子の推移について後方視的に検討した. 対象は S. pneumoniae が検出された小児人急性鼻副鼻腔炎症例のうち PCV 導入前の2005~2009年 (Ⅰ期) 547名, PCV 13導入後3年を経過した2016~2020年 (Ⅱ期) 495名である. DRSP 検出頻度に関与する当院および周辺の医療機関の小児上気道感染症に対する第1選択薬は, Ⅰ期, Ⅱ期を通じてペニシリン系抗菌薬であった. Ⅱ期に DRSP 検出頻度が有意に減少し, 集団保育児因子と年齢因子が DRSP 検出の背景因子ではなくなったことが判明した. 小児科領域の検討と同様の結果が得られ, PCV の効果が示唆された.</p>

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