淀川流域を対象とした陸域水循環の詳細モデリング

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タイトル別名
  • Detailed modeling of the land water cycle in the Yodo River basin

抄録

<p>気候変動の影響により,将来は河川の流況が変化することが予測されている.たとえば,淀川流域の潜在的な水資源量(ここでは年降水量から年蒸発散量を引いたものとする)は将来的に減少すると予測されている.日本における将来の流況を予測する上でダムなどによる水資源開発の貢献を考慮することは不可欠であるが,全国のダムの渇水補給ルールを逐一調べて流況解析に反映することは現実的ではない.</p><p>そこで,本研究では80 m3/sの水資源開発がなされた淀川流域に対象を絞り,実際の低水時の補給操作を忠実に反映したダム操作モデルを作成し,それを陸域水循環解析モデルに組み込んで流域の陸域水循環の詳細なモデリングを試みる.本研究は,水資源開発を考慮した有意な流況解析を行うためにはダム諸元と操作規則に関してどの程度の情報があればよいのか今後検討を進めていくための,足掛かりとなることが期待される.</p><p>構築したモデルは既存の陸面過程モデルと河道流下モデル,そして新たに作成したダム操作モデルから成る.ダム操作モデルについてその妥当性を示すことができた一方で,低水時のダム流入量を正確に解析して適切な補給操作を行うためには陸面過程モデル内の土壌パラメーターを見直す必要があることが分かった.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390853509413738880
  • NII論文ID
    130008138006
  • DOI
    10.11520/jshwr.34.0_230
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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