<研究ノート>自己責任ディスコースのメタ語用論的範疇化によるタイプ分析

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タイトル別名
  • <Research Note>Type Analysis of Self-responsibility Discourse through Meta-pragmatic Categorization
  • 自己責任ディスコースのメタ語用論的範疇化によるタイプ分析
  • ジコ セキニン ディスコース ノ メタゴヨウロンテキハンチュウカ ニ ヨル タイプ ブンセキ

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抄録

本稿では、日本社会における「自己責任」を用いた言語コミュニケーションを自己責任ディスコースとし、その記号的特徴とイデオロギーを言語人類学的観点から考察する。「自己責任」は、抽象名詞かつ複合名詞であり、また「自己」と「責任」という本質的定義が困難な概念でもある。曖昧な自己責任ディスコースは、多様なコンテクストとともに日本社会で用いられてきた。日本社会という時空間上で反復的に転送される記号過程と日本語話者の自己観や規範性を分析するため、歴史社会学的な言説分析の手法も援用する。エスノグラフィと言説分析という二つの手法の類似点を引き合いに、これらの調査と分析から自己責任ディスコースが転送される過程には、日本的自我やその規範性が関係していることを論じる。事例をもとにメタ語用論的範疇化した 8 つの「タイプ」を分類して分析を行う。

収録刊行物

  • 国際日本研究

    国際日本研究 12 121-136, 2020

    筑波大学人文社会科学研究科国際日本研究専攻

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