高齢者と若年者が共存する職場のマネジメントの検討 : 中小企業の経営サイドからの分析

書誌事項

タイトル別名
  • The workplace management required for the coexistence of senior citizens and young people : A case study perspective of management in small and medium enterprises
  • コウレイシャ ト ジャクネンシャ ガ キョウゾン スル ショクバ ノ マネジメント ノ ケントウ : チュウショウ キギョウ ノ ケイエイ サイド カラ ノ ブンセキ

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抄録

査読付き研究ノート:Refereed Notes

研究の概要(和文):本稿の目的は、高齢者と若年者が共存するためにどのような組織マネジメントが求められるのかを明らかにすることにある。近年、高齢者には「現役世代の力になる役割行動」が求められていることを先行研究は指摘するが、それがどのようなもので、それがどのような環境で醸成されるのかを明らかにされていない。そこで本稿では主に中小企業の経営者へインタビュー調査を実施することで、「現役世代の力になる役割行動」を促進する職場のマネジメントを明らかにした。まず「現役世代の力になる役割行動」は「高齢者の自律性」と「現役世代を支援する姿勢」から構成されることがわかった。また「フラットな関係性」、「オープンな組織文化」が対話による「関わりあう職場」を醸成していた。そしてその「関わりあう職場」の環境が「現役世代の力になる役割行動」を促進することが明らかになった。さらにその過程で「高齢期の従業員支援」が媒介となることにより、その効果を増すことが明らかになった。実践的意義として2 点があげられる。第1 に「高齢者の自律性」を高める職務として技能伝承や高齢者カウンセラーのような職務が示唆された。第2 に「現役世代の力になる役割行動」を促進することが企業内だけでなく、地域雇用にも効果があることが示唆された。

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