南相馬市における「ソーラーシェアリング」のとりくみ : 震災からの歩みを中心に

書誌事項

タイトル別名
  • A case study of a renewable energy project using "Solar Sharing" model at Minamisoma City
  • ミナミソウマシ ニ オケル 「 ソーラーシェアリング 」 ノ トリクミ : シンサイ カラ ノ アユミ オ チュウシン ニ

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抄録

和文:本稿は、福島県南相馬市における再生可能エネルギー事業のとりくみについて報告する。南相馬市は、東日本大震災によって地震、津波、そして原発事故による被害を被った。人口減少や米の作付制限などといった様々な困難を抱えながらも、地域を再生しようというとりくみが市民の間から生まれてきた。またそのなかで、再生可能エネルギー事業を進める市民グループが立ち上がった。2013年の春になると市民グループは、一般社団法人「えこえね南相馬研究機構」を設立し、事業推進体制を固めた。また秋には、実際に太陽光発電施設を完成させている。「えこえね」の特徴は、第1に「ソーラーシェアリング」と呼ばれる手法を使って、農地を守りながら再生可能エネルギー事業によって副収入を得るためのしくみを構築しようとしている点にある。第2に、自らが 事業体として利益を得るのではなく、事業立ち上げのために必要な技術や資金を支援する役割を担うことで、地域住民の再生可能エネルギー事業への多様で幅広い関わりを促そうとしている。農地利用規制の問題や、組織の管理・運営体制をどのように行っていくかなどの課題に向き合いながら、現在も地域再生をめざして積極的な活動を続けている。

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