「第1回ネット選挙」-2013年参議院選挙-の実証的研究

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  • 杉山 あかし
    九州大学大学院比較社会文化研究院社会情報部門国際社会情報講座

書誌事項

タイトル別名
  • A Survey of the First "Internet Election" : 2013 Japanese Upper House Election
  • 「 ダイ1カイ ネット センキョ 」-2013ネン サンギイン センキョ-ノ ジッショウテキ ケンキュウ

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抄録

第23回参議院選挙(2013年)は、日本で初めて、情報ネットワーク(インターネット)での選挙運動が解禁された選挙となった。この選挙はこれまでの選挙と変わったのか、実証調査を通じて、有権者のメディア利用と政治意識について分析したのが本稿である。メディア利用状況から見る限りネット上での選挙運動は実際には低調であったにも関わらず、"ネット選挙"に対する有権者の評価としては、それなりの変化が感じられていた。また、政治意識の分析では、ネットにおける論調によって、人々の意識する政治的対立軸の1つが形成されている可能性が示唆された。今回の選挙では、総じてネットの影響は大きくなかったと考えられるが、それは与党の圧倒的に優勢な状況のもとで、影響を及ぼし得る場面がそもそもなかったという点に留意しつつ今回の選挙を理解する必要があると、本稿は最後で指摘している。

収録刊行物

  • 比較社会文化

    比較社会文化 20 11-29, 2014-03-25

    九州大学大学院比較社会文化学府

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