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- 山根 聡
- 大阪大学大学院言語文化研究科教授 (ウルドゥー文学, 南アジア・イスラーム論)
書誌事項
- タイトル別名
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- Who is supporting the Democracy in Pakistan, Military, Islam or Media?
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説明
小文は, パキスタンの政治・社会史を検討するなかで, 同国における民主主義や民主化の動きを支えているいくつかの要因について考察するものである, パキスタンは独立後の歴史において約半分を軍事政権で過ごしてきたが, 2008年に独立後初めて, 下院がクーデタや解散なしにその任期を全うした上での総選挙が実施され, さらにその5年後の2013年には, 民主的に選出された新政権が成立した。これらの動きからパキスタンでの民主化は進行していると思われるが, 我々が認識すべきは, パキスタンにおける民主主義とは, 完全な国民参加によるものでなく, 国土や, イスラーム国家としての理念を支える存在によって支えられているという点である。一般には軍事政権というと否定的な印象をもたらすが, パキスタンの軍事政権の中には, 国際社会から政治的に歓迎され, その支援によって経済的発展をもたらしたものもあった。こうした動きは内政のみならず, 1980年代をとおしてのアフガニスタンでの冷戦の代理戦争としての対ソ連戦争や, 2001年以降の対テロ戦争といった国際情勢が深くかかわっている。軍事政権は期せずして国際社会から政治経済的な支援を受けることで, 特需を体験したのであった。また宗教勢力も, 対ソ連戦争時代にあっては, ジハードの名のもとに政治的発言力を増すことができたのであった。さらに, こんにちの民主化において, メディアの役割も大きくなっている。このように, パキスタンにおける民主化は, 軍, 宗教勢力, メディアの拮抗によって徐々に進展していると言える。小文は, こうした影響力を及ぼす要素の考察を通して, パキスタンにおける政治環境の特徴を検討したい。
収録刊行物
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- 現代インド研究
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現代インド研究 5 53-68, 2015-02-27
人間文化研究機構地域研究推進事業「現代インド地域研究」
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853649773806336
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- NII論文ID
- 120005844233
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- NII書誌ID
- AA12520400
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- DOI
- 10.14989/216643
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- HANDLE
- 2433/216643
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- ISSN
- 21859833
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可