<論説>秦国の家族と商鞅の分異令

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タイトル別名
  • <Article>Family Structure Under Ch'in 秦 Dynasty and Fen-i-ling 分異令 of Shang-yang 商鞅
  • 秦国の家族と商鞅の分異令
  • シンコク ノ カゾク ト ショウ オウ ノ ブン イレイ

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説明

秦漢時代の家族型態については多くの研究があるが、そこでは、この時期の基本的家族型態を単家族的なものと考えるか、複合家族的なものと考えるかで見解の一致をみていない。ここでは新出の雲夢秦簡を主な材料として、論争の一部をなす戦国期秦国の家族と親族の基本的型態とその相互の関連を問題とした。その結果、この時期には春秋以来の三世代からなる宗族は次第に分解し、さらに商鞅の変法の影響下に、父母・妻子・兄弟の範囲の血縁を最も密接な親属の範囲とする事実上の単婚小家族が一般化したが、この状況を起点とし、さらに牛耕の普及を背景に、漢代にかけて、家父長的家族の成長がみられ、やがて豪族の家が成立することを推測した。

収録刊行物

  • 史林

    史林 63 (1), 1-29, 1980-01-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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