<論説>マームーンとムウタスィムの新軍団

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タイトル別名
  • <Article>The New Armies of Ma'mun and Mu'tasim
  • マームーンとムウタスィムの新軍団
  • マームーン ト ムウタスィム ノ シン グンダン

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抄録

パグダードでアッバース朝の中央政府軍となったホラーサーンの革命軍は東方の王侯土豪の勢力をそぐことに熱心で、カリフの中央集権化政策を支持した。これに対し、東方の王侯土豪はしばしば反乱をおこし、イスラームを棄教して独立を目指したり、カリフに政策を変更してかれらの自治権を認めるように要求したりした。かれらはマームーンを支持して中央政府軍に支持されたアミーンを打倒し、ホラーサーン自治を確かなものにしただけでなく、一時は帝国を支配する体制さえ構想した。かれらの一部はマームーン、ついでムウタスィムの招きに応じて、兵を率いてバグダード、ついでサーマッラーに移り、中央政府軍に入った。イスラームが浸透しつつあるソグド以遠の辺境の諸地域からも、定着民や遊牧民が土豪、貴族に率いられてサーマッラーに移って来た。かれらがトルコ人やフェルガーナ人とよばれる人々であり、奴隷ではない。

収録刊行物

  • 史林

    史林 66 (6), 803-848, 1983-11-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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