<研究ノート>新中国での原始社会の究明 : 仰韶文化をめぐるいくつかの問題

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タイトル別名
  • <Note>Inquiry of Primitive Society in New China : Some Problems about the Yang-shao 仰韶 Culture
  • 新中国での原始社会の究明--仰韶文化をめぐるいくつかの問題
  • シン チュウゴク デ ノ ゲンシ シャカイ ノ キュウメイ ギョウショウブンカ オ メグル イクツカ ノ モンダイ

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抄録

中国文明の流れのうちで、仰韶文化はその最も源流にあたる重要な流れである。解放後の考古学的調査の急進展に伴ない、その遺址もおびただしい数が発見されたが、それとともに、中原の仰韶文化の中に廟底溝型式と半坡型式の二つの文化形態が存在することが明らかとなり、その先後関係や、そこに示される文化性質が様々に論じられてきた。そうとはいえ、廟底溝と半坡の二大遺祉しか正式報告書が出版されていない現状では、我々はそうした議論に加わるすべを持っていない。最近発表された蘇秉琦氏の論文も資料的に検討する材料を持たない点では同様であるが、そこに示された編年や社会性質解明への方法論は科学的な内容を持っており傾聴に値いするものがある。この「蘇論文」を中心に、最近発表された主要な論考をまじえて、仰韶文化をめぐるいくつかの問題点を検討し、その解明への努力の中にみられる中国先史考古学者達の"原始社会の究明"への情熱に触れてみたい。

収録刊行物

  • 史林

    史林 50 (1), 125-137, 1967-01-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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