一般人称理論へ向けて

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タイトル別名
  • Toward the General Theory of Grammatical Person
  • イッパン ニンショウ リロン エ ムケテ

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抄録

人生の危機としての心の病いと,科学の危機としての脳と意識の問題は,両者が一人称と三人称の対 立の問題である点で,共通性を持つ.一人称と三人称の対立を調停して行くものは,無人称か二人称し かあり得ないが,わたしは真の調停は二人称によってなされると考える.二人称との出会いを求める冒 険に出立するものは,自らが先駆的に二人称となって行く.二人称との出会いが対立の救済をもたらす としたら,救済を求めるものは,自らの動機づけによって,自らの救済よりも他者の救済を目指す実存 へと変貌せざるを得ないのである.そのような実存がお互いに出会うとき,対立は調停されて行く.脳 と意識の問題も,先駆的二人称としての母胎という考え方を導入することでしか,解決して行かないで あろう.

収録刊行物

  • 教育研究

    教育研究 (51), 1-9, 2009-03-31

    国際基督教大学

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