情報機器メーカーにおける技術経営 : 経営戦略・人的資源管理・仕事管理

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  • Strategy and human resource management, performance management on MOT (Management of Technology)
  • ジョウホウ キキ メーカー ニオケル ギジュツ ケイエイ : ケイエイ センリャク ジンテキ シゲン カンリ シゴト カンリ
  • 情報機器メーカーにおける技術経営 : 経営戦略人的資源管理仕事管理

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抄録

本稿では技術経営(Management of Technology、以下MOT)企業の経営戦略、人的資源管理(Human Resource Management、以下HRM)、仕事管理(Performance Management、以下PM)の関係性を明らかにする。具体的には、情報機器メーカーC社の事例を通して考察する。経営のグローバル化や環境の不確実性の更なる進展によって、日本企業の経営は厳しさを増している状況にある。そのような状況下において、日本のMOT企業がどのように経営戦略、HRM、PMを実践しているのかを明らかにする。本稿はこれまでのC社に対する聞き取り調査のケースレコードでもある。昨今の日本経済において、経済成長率の低迷(1.30%)の中、イノベーションの貢献度合い(TFP貢献度=45%)が上がっている(中田・電機総研編:2009)。このイノベーションを担う人材が技術者であり、彼らの仕事ぶりが今後日本の企業社会の生産性を牽引して、ひいては企業業績に貢献することが考えられる。MOT企業に着目する理由は、技術者が中心となり、技術をコアにした経営が行われている企業だと考えられるからである。本稿の事例分析ではイノベーションの創出の実態解明までは出来ていないが、技術に関わるヒトを管理する仕組みの解明であり、今後の技術者に関する更なる研究への足掛かりになるものになると考えている。また、中田・電機総研(2009)において、技術者に対して今後為すべき課題として、長期の経営戦略を前提とした上でその戦略実現に整合する短期の経営を行うことで経営目標(業績)の効率的達成に向けた長期・短期の戦略の関係を整理する必要性が挙げられている。この点に対して、本稿において、C社事例分析によって、経営戦略・ビジョン(長期)と仕事管理=PM(短期)の関係性を提示することで一定の回答を与えることきっかけになるのではないかと考える。

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