80nm InP-HEMTテクノロジを用いた300GHz帯電力増幅器及び120Gb/s,9.8m無線伝送の実現

書誌事項

タイトル別名
  • 300 GHz Power Amplifier and 120 Gb/s, 9.8 m Wireless Transmission Based on 80-nm InP-HEMT Technology

説明

Beyond 5G時代に求められる100 Gb/s級無線通信実現に向けて,300 GHz帯高速無線トランシーバ用高線形電力増幅器(PA)のモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)及びモジュールを検討した.PA MMIC用トランジスタとして高周波特性に優れるInP-HEMTを使用し,300 GHz帯で課題となる基板モードによるMMIC不安定化を解消するためのプロセス技術として,基板薄層化及び基板貫通ヴィア形成を検討した.無線通信用PAにとって重要となる1 dB利得抑圧点出力(OP1dB)を高くするために,PAは利得と出力電力の両方を大きくとる構成とした.具体的には,PA出力段の8:1コンバイナの低損失設計及び裏面DC配線の活用によるPA高利得・高出力化を行った.更に,低損失リッジカプラによりPA MMICをWR3.4導波管パッケージに実装してPAモジュールを実現した.PAモジュールの小信号利得最大値20 dB,3 dB帯域幅24 GHzを確認し,飽和出力電力12 dBm,OP1dB 6.8 dBmの高線形特性を確認した.これらは,300 GHz帯PAとして世界最高クラスの値である.最後に,本PAモジュールを用いて300 GHz帯トランシーバを構築して伝送実験を行い,無線通信距離9.8 mにおいて,300 GHz帯で世界最高のデータレートである120 Gb/sの無線伝送を達成した.

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390853650601387008
  • DOI
    10.14923/transelej.2020jci0025
  • ISSN
    18810217
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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