【総説:応用糖質科学シンポジウム】 非凍結結晶を用いたβ-アミラーゼと基質アナログ複合体構造のpH変化の解析

  • 三上 文三
    京都大学生存圏研究所生存圏診断統御研究系・森林代謝機能化学研究分野 京都大学エネルギー理工学研究所エネルギー構造生命科学研究分野
  • 安達 基泰
    量子科学技術研究開発機構量子生命科学研究所
  • 水谷 公彦
    京都大学農学研究科応用生命科学専攻応用構造生物学分野
  • 高橋 延行
    京都大学農学研究科応用生命科学専攻応用構造生物学分野
  • 姜 有那
    京都大学農学研究科農学専攻食糧設計開発分野
  • 平田 章
    京都大学農学研究科農学専攻食糧設計開発分野
  • 山根 愛子
    京都大学農学研究科農学専攻食糧設計開発分野
  • 坂 直樹
    京都大学農学研究科応用生命科学専攻応用構造生物学分野
  • 河村 広和
    京都大学農学研究科応用生命科学専攻応用構造生物学分野
  • 侯 雪妮
    京都大学農学研究科応用生命科学専攻応用構造生物学分野
  • 森 湖太郎
    京都大学農学研究科応用生命科学専攻応用構造生物学分野

書誌事項

タイトル別名
  • [Review] Crystal Structure Analysis of β-Amylase/Saccharide Complexes Measured at Different pH and Room Temperature.

説明

<p>凍結結晶法によるX線結晶構造解析では凍結の影響や凍結保護剤の問題があり,結晶中での酵素の構造変化を正しく評価することは困難である.酵素と基質(基質アナログ)複合体のpH変化による構造変化を調べることは,酵素反応前後の構造変化を捉えることに繋がる.著者らはβ-アミラーゼの酵素反応機構を明らかにするために本酵素の基質アナログであるグルコース,マルトースと基質であるマルトペンタオースを用いて,野生型酵素と変異体酵素について非凍結結晶の結晶中でのpH変化による複合体構造の変化を追跡した.その結果,触媒残基の二つのGlu残基(酸触媒残基であるGlu186と塩基触媒残基であるGlu380)の解離が酵素と基質の構造変化に大きく関わり,本酵素反応を高効率化していることを明らかにした.</p>

収録刊行物

参考文献 (21)*注記

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