書誌事項
- タイトル別名
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- Fine Structures of Colony-forming Tissue Stem Cells in the Macula Flava of the Human Vocal Fold in Vivo
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抄録
<p>ヒト声帯の黄斑は幹細胞ニッチであり,黄斑に分布する細胞は組織幹細胞である可能性を報告してきた.in vitroで黄斑内の細胞を培養するとコロニーを形成して増殖する.本研究では,声帯黄斑(生体内,in vivo)内のコロニー形成とその微細構造を検討した.</p><p>対象は病変がないヒト成人の声帯5例である.方法はヒト声帯黄斑の細胞を電子顕微鏡下に,また免疫組織化学を用いて光学顕微鏡下に観察した.</p><p>細胞から分泌された無定形物質,糖タンパク質を介して,細胞同士が接近・接着し,細胞が集塊し,生体の声帯黄斑内でも細胞がコロニーを形成していた.免疫組織化学では糖タンパク質はE-カドヘリンと考えられた.接近した細胞は接着複合体(アドヘレンス結合,デスモゾーム様結合)を形成し,接着複合体を介して細胞同士が接触していた.</p><p>幹細胞はコロニーを形成して増殖するが,その機序と役割は不明な点が少なくない.ヒト声帯黄斑内の組織幹細胞はin vitroで培養した時のみならず,生体内(in vivo)の声帯黄斑(幹細胞ニッチ)でもコロニーを形成していることが確認された.</p>
収録刊行物
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- 喉頭
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喉頭 33 (02), 217-223, 2021-12-01
日本喉頭科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390854717679764480
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- ISSN
- 21854696
- 09156127
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可