苦力帽 : 1840年~1940年の中国人強制移住労働者の帽子をめぐる考察

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タイトル別名
  • Global Distribution of Coolies Hats, c. 1870-1940
  • クーリーボウ : 1840ネン~1940ネン ノ チュウゴクジン キョウセイ イジュウ ロウドウシャ ノ ボウシ オ メグル コウサツ

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抄録

中国人苦力は契約労働者として1840~1940年の間に両アメリカ大陸,東南アジア,南アフリカ,オセアニア,中国国内へ移動し肉体労働に従事した。各地に共通した表象となったのが労働者たちのかぶったつば広の麦わら帽子,「苦力帽」であった。本論文は,この苦力帽のグローバルな流通と着用の諸相を,北米への航路と大陸横断鉄道の労働地や,英領マラヤの都市社会や,第一次世界大戦時のヨーロッパの中国人労働隊をはじめとした複数の地域での展開からみていく。そこから苦力帽の生産や流通は東アジアにおける製帽業の拡大と密接に結びついていたものである一方で,中国や東南アジアにおける苦力に対する社会的な区別や差別が消費動向に影響を与えたことを示す。

収録刊行物

  • 経済志林

    経済志林 89 (4), 77-106, 2022-03-30

    法政大学経済学部学会

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